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2014/04/01 | News, Photo

バルツァーニ氏の講座が終わりました!

3月24日、“ヨーロッパのジュニアコンクールの現場から語る「世界の音楽教育の現在」”で、
通訳として一緒にお仕事をさせていただきました。

バルツァーニさんは莫大なエネルギーの持ち主、
イタリア人特有のダイナミックな声と豊かな表現でヨーロッパにおける音楽事情を語ってくれました。

「音楽は歌(魂)である。弾く人の心から出発し、聴く人へ届くものだ」
が基本であるということを繰り返し言っていたことが印象深く、
ピアノテクニックの本来の意味と指を強化する必要性、エクササイズ方法、
イタリアの出版社“リコルディ版”で出している面白いメソードの紹介
(たった一本の指を使って、一音だけでオペラのレチタティーヴォのような、
 音楽を使って人間の感情表現をさせるもの。)
子供たちの公開レッスンの実践など、2時間でフル回転でした。

特に必見だったのは、「スケール」の取り扱い方。
想像よりはるかに“遅いテンポ”で、“均等”に“エスプレッシヴォ”で
指の動きを正確にコントロールしながら2オクターブでクレシェンド、
デクレシェンド、最後に左手はレガート&右手はスタッカートで、
などなどを日々の過程にすることを薦めていました。

スケールとは、10本の指はもちろんのこと、
体の左右の独立を目指すためのツールであること、だからこそゆっくりが基本。
指のウォーミングアップでもなく、
夏休みのラジオ体操でスタンプをもらうための日常の惰性習慣、
としてでもなく、あくまでも音色コントロールの進化をめざすために存在するということを
どの年齢の学生さんにもマスターしてほしいと強く思ったのでした。

urara

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